はじめに
オープンソース唯一のマーケティングオートメーションツール 「Mautic」 のMautic 2.9.0: The Journey to Better Communicationがありました!
リリース内容を簡単にですが、追っていきたいと思います。
※ リリースされた内容を元に個人的に解釈した内容を記事にしておりますので、一部誤っている可能性もあります。あらかじめご了承ください。
追加された新機能や統合機能だけでなく、既存の統合機能や機能にいくつかの改良が加えられたこと
2.9 アップデート概要
[ 連携 ]
Zapier 連携
- Zapier との連携が可能となり、設定したワークフローに基づいて実行。
- トリガーは、フォーム送信データ / Eメール公開データ / ページヒットデータ / ポイント変更データ / リードの作成 or リードの更新データ
Connectwise
- Connectwise との双方向同期(リード情報・カンパニー情報)も標準プラグインとして利用可能。
- Mautic のフォームアクション / キャンペーンアクションからConnectwiseで作成可能。
- Mautic 側のコンタクトデータを定期的に Connectwise にプッシュするフル同期機能が利用可能。
各 CRM 連携
- Mautic と SugarCRM / Zoho / Microsoft Dynamics / PipeDrive での双方向同期が利用可能。
- Mautic のフォーム / キャンペーンアクションから各CRMのリードを作成が可能
- Mautic で行った変更を定期的にCRMにプッシュできるフル同期機能が利用可能。
Salesforce 最適化
- パフォーマンスの向上とスケーラビリティのためにリファクタリングされた。
- ブールフィールドが正しく同期しない問題を修正
[ レポーティング ]
レポートフィルタ
- レポート上の複数のフィルタ間の同じレベルで And 条件を指定が可能。追加演算子が追加。
条件 | 例 |
---|---|
含まれる | %lbe% と一致するすべての連絡先をプルするために「lbe」を含む姓のフィルタを取得 |
〜で始まる | 「Gil」で始まる姓のフィルタを使用して、Gil%に一致するすべての連絡先を取得 |
〜で終わる | %bertに一致するすべての連絡先をプルするために、「bert」で終わる姓のフィルタを取得 |
デバイスフィルタ
- コンタクトがアクセスしたデバイスの種類 / メーカー / OS / モデルに基づいてセグメントを作成可能。
Metric alignment
- 主にEメールに関するレポートの不一致のバグを修正。
[ 機能性 ]
フォーカス項目の書式設定
- フォーカス項目のビルダーに「コンテンツ」という新しいセクションが追加。
- ベーシック / エディタ / HTMLモードでコンテンツを利用可能。
インフラストラクチャとパフォーマンス
- これまでのリストアップロード時間の 1/6 となった。
- 1000を超えるレコードの場合、インポートはバックグラウンドで実行。
2.9 アップデート詳細
特徴
- WebHooks用API
- Connectwise と Mautic の連携
- Zoho(CRM) との双方向連携
- Microsoft Dynamics(CRM) と Mautic の連携
- Pipedrive(CRM) と Mautic の連携
- SugarCRM 7 と Mautic の連携
- SugarCRM Community-6 と SugarCRM 7の統合
強化
- vTiger(CRM) の企業名をサポート
- phpunit.xml.dist のテスト手順を README.md に追加
- Webサイトのパフォーマンスと Page Speed Insights のスコアを向上させる為に .htaccess ファイルで gzip圧縮を有効化
- セグメントとレポートにフィルタ演算子を追加
- レポートにフィルタグループを追加
- 追跡可能なURLを無効にする設定オプションを追加
- ビデオサポートの改善
- バックグラウンド(CLI)でのCSVファイルインポート
- 新しいキャンペーンの条件(新しい連絡先の所有者条件をキャンペーンに追加)
- 新しいキャンペーンの条件(新しいセグメントとタグ条件をキャンペーンに追加)
- Google Analytics UTM タグが Eメールと通知(ウェブとモバイル)をサポート
- デバイス毎のセグメントフィルタ
- コンタクト情報でポイントフィールドを変更する機能を追加
- Eメールフィールドのプログレッシブプロファイリングを有効にする時間
- 最大ロック時間後に自動的にエンティティを解放
- リード詳細ページのカスタムコンテンツのプレースホルダ
おまけ
– 2.9.0から増えた新しいConsoleコマンド
# diff -U0 <(php mautic-2.8.2/app/console list) <(php mautic-2.9.0/app/console list) --- /dev/fd/63 2017-07-14 02:09:58.564856787 +0000 +++ /dev/fd/62 2017-07-14 02:09:58.564856787 +0000 @@ -1 +1 @@ -Mautic version 2.8.2 - app/prod +Mautic version 2.9.0 - app/prod @@ -94,0 +95 @@ + mautic:import Imports data to Mautic @@ -96,0 +98,2 @@ + mautic:integration:pipedrive:fetch + mautic:integration:pipedrive:push
今回、新らしく連携できるようになった、pipedrive 関連のコマンドと、CSVファイルのインポートができるコマンドが追加されていました。
CLI経由で CSVファイルのインポートできるようになったのは良いですね!
まとめ
各CRMとの連携強化が目立ったアップデートでした。
個人的にはCLIでコンタクト情報のインポートが出来るようになったのは、便利になったと思いました。
札幌でも勉強会を開催していますので、ご興味ある方はぜひご参加お待ちしております。
本エントリがみなさんのご参考になりましたら幸いです。
それでは素敵なMauticライフを!
参考文献
Mautic 2.9.0: The Journey to Better Communication
Release 2.9.0 · mautic/mautic · GitHub